Your Fragrance Story

こんにちは。香りスタイリストのスフィと申します。

本コンテンツをご覧いただきありがとうございます。
本コンテンツは香水に全く詳しくない方でも、香水に詳しい方でも香水をもっともっと楽しんでいただくために作成しました。

ところどころで辞書のように使っていただけたら嬉しいです。

題して…。

【Your Fragrance Story】

です。

あなただけの香り、あなただけの素敵なストーリーを築いていける一助になりたいという願いと思いを込めて
このタイトルにしました。

 

さて、私も高校生の頃から香りが大好きで、香りの世界にはまっていったのですが、当時はただのコレクターでマナーとか使い方とか考えず使っていました。

平気でバシャバシャつけたり、腕をこすりながらつけたり、浴びたりしてました。
昔はそれはもうひどいのなんのww

今でこそ、しっかり勉強して香りスタイリストやフレグランスデザイナーをしていますが、そんなレベルで使っていたのですw

 

でも今、思えばしょうがないなと思ってます。
なぜなら、日本って香水をちゃんと教えてくれるところって少ないからです。
お店でもあまり詳しく教えてくれないし。

でも香水にもきちんとマナーやルールがあったり、日本ではTPOに合わせた使い方も考えなければいけません。

この基本が身につくことによって香水を楽しむはばがぐんと!!広がって
キラキラと素敵な香りのコーディネートができるのに!!

本当にもったいない…

そう思いました。

 

もっと日本にも正しい香りの使い方の文化を広めるには?
もっと香りを好きになってもらうには?
香害などの香りが嫌いになる人を減らすには?

考えて、考えて、考えてピンとひらめきました。
ものすごく、すごくシンプルなこと。


…当店でちゃんとお伝えすればいいんだ!

そうして、このコンテンツができたのです。

 

今までは当店の香りのワークで有料でお伝えしていた内容です
本コンテンツでは基本的な香水のABCから応用編で付け方、楽しみ方までしっかり身につきます。

すごいボリュームなので、3部に分けました!

日を分けて配信させていただきます。

必ず、全て受け取ってくださいね!

あなただけの香り、あなただけのストーリーと出会えるように…

目次

  1. 香水のジャンル
    1-2.香水のジャンル - 香調は複合的
  2. 香水の香る順番
    2-1.香る順番の名称と特徴
    2-2.どの香料がどのタイミングで香る?
  3. 香水の濃い?薄い?
    3-1.賦香率の違い
    オーデコロン
    オーデトワレ
    オーデパルファム
    パルファム
    3-2.同じ銘柄でも賦香率が違うもの、レシピが違うものがある?
    3-3.賦香率の違いはどうやってわかる?

1.香水のジャンル

香水にもジャンルがあるのはご存知でしょうか?

音楽でいうロックやヒップホップや演歌のようなものとイメージしたらわかりやすいです。

香水業界ではこのジャンルのことを香水ファミリーとか、香調とか、ノートなどと呼ばれています。本コンテンツでは香調で統一していきますね。

 

ご自身がどんな香調が好きかなどを把握しておくと、香水を探すときにもの凄く役に立ちます!

次ページでどんな香調についてあるのかご紹介していきますので、ぜひ覚えてくださいね!!

1-1.香調(香水ファミリー)の紹介

シトラス

フレッシュでさっぱりとした柑橘類の香り、
老若男女、オールシーズン、使いやすい香り

アロマティック・ハーバル

ローズマリーやセージなど
ハーブ中心の香りで自然を感じるのどかな香り

グリーン

青々とした草や葉、
朝露に濡れた若葉、茎を思わせる香り

フルーティー

アップル、ペアー、ライチ、ピーチなどの
柑橘以外のみずみずしい果物の香り

アクアティック/オゾン

水、海、オゾン、空気などを感じさせる
透明感のある香り

スパイシー

アニス、ペッパー、ナツメグなどの香辛料を使った
ピリッと刺激的な香り

フローラル

花の香料をした香り、最も種類が多いファミリーで
香水の核に添えられることも多い

パウダリー

ドライで粉っぽい香り柔らかいものが多い

オリエンタル

中東やアジアを思わせるエキゾチックで官能的で
神秘的な香り、お香のような香りのものもある

フロリエンタル

オリエンタルをベースにフローラルやフルーティーの
香調をプラスした甘くて華やかな香り

シプレ

コティが開発したキプロス島の自然を表現した香調。
柑橘類、フローラル、オークモス、ウッディで構成される

フゼア

柑橘類にラベンダーやハーブ、ゼラニウム、クマリン
という香料を核とした男性向けの力強い香り

ムスキー

麝香鹿からとられていたが、ワシントン条約により今は
ほとんどが合成香料、清潔感もあり、人肌のようなまったりさもある

グルマン

バニラ、チョコレート、キャラメル、キャンディ
など甘く美味しそうな香り

ウッディ

シダー、サンダル、ひのきなどの木々の香り
自然の温かみと重厚感がある香り

アンバリー

アンバーやバニラなどを思わせる、重厚感がある香りアニマリックなアンバーグリスとは別の香調

アニマリック

シベット、カストリウムといった動物性の香料を使った
官能的な香り。クラシックな香水に使われていることが多い

レザー

なめし皮や革製品をイメージした香り

タバック・スモーキー

タバコのような香りや煙をイメージした香り

ティー

お茶や紅茶、フレーバーティーのような香り
温かみがあり、知性的な香りが多い

1-2.香調は複合的に作られる

香水は多くの香料を組み合わせて作られます。

 

例えば、メインがフローラルの香調だとしてもフローラルだけで構成されるわけではなく、シトラスやフルーツ、ウッディを添えることで一つの香水になります。

 

主役、準主役、脇役と覚えていただけたらわかりやすいです。
(ちょっと表現はアレですが…)

フローラルが主役、ウッディが準主役の場合
フローラル・ウッディと表現します。

ウッディが主役ハーバルな香りが準主役の場合は
アロマティック・ウッディといった表現になります。
(W主演もありますがw)

 

 

2.香水の香る順番

香水ってつけてからずっと同じ香りが香っているわけではないって知ってましたか?

時間によって香りが変化していくのです。

なぜそのようなことが起こるかというと香料によって

 

揮発性(蒸散)が高く、残香性が低い香料

残香性が高く、揮発性(蒸散)が低い香料

 

があるからです。

 

揮発性が高いほど香りはどんどん揮発、つまり香りがなくなっていってしまいます。
揮発 = 香りが蒸散していくので香りだちもいいです。

反対に揮発性が低いほど香りはゆっくりと揮発していくので、長く残り、香りは控えめに香ります。

短距離走が得意な香料もあれば、長距離走が得意な香料もあると覚えていただけたらわかりやすいですね!

2-1.香る順番の名称と特徴

これらを大きく3つのタイプに分けることができそれぞれの呼称、香る時間は上図や以下の通りです。

 

短距離が得意な香りだちがいい香料 

トップノート 最初の15分から30分香る

 

中距離が得意な香料 

ハート(ミドル)ノート 30分~2,3時間香る

 

長距離が得意な香料 

ベース(ラスト)ノート ハート以降、半日から長くて一日香る

 

厳密に言うと香る順番ではなく、全て最初から香っています

この特性によって、順番に香っているように感じるのです。

(中にはそうじゃないのもありますよ!)

そして、この特性を使って香水の中に一つのストーリーを作り上げるのです!

1POINT
お店でシュッとひと吹きしたものを嗅いで、すぐ買ってませんか?
そうです。それは15分〜長くても30分しか香らないのです。

使ってみたら違う?と感じるのはこのことも一因になっていることが多いので、選ぶ際は気をつけましょう!

2-2.どの香料がどのタイミングで香る?

トップノート、ハートノート、ベースノートとそれぞれ短距離、中距離、長距離が得意なタイプがあることはわかりましたね。

でもこれだけわかっても意味ないですよね?

 

「結局、どの香料がどこに属してるんじゃい!」

 

うんうん…わかります。

皆様が気になっているのはほんとそこですよね。

自分の好きな香料が一体どのタイミングで香っているのか…気になりますよね。

全てではないですが、上図にまとめておきましたのでご参考ください。

同じフローラルやムスクでも強い弱いがあったりするので、重複もしますが、香水の説明欄にどのノートにどんな香料が使われているかが大体記載しているので、そちらを参考にするといいですよ!!

3.香水の濃い、強い?

香りを嗅いで
「この香水私には強すぎる」

「ちょっと濃いかな」
って感じたことある人、いらっしゃいますよね?

 

濃い香り、強い香りってそもそもなんでしょう?
そんなこと考えたことないですよね。
でもちゃんと理由があるんです。

 

大きく2つ理由があって

 

一つは賦香率の違い

もう一つは香料の特性

 

一つずつご説明していきますので、しっかり理解しましょう!

3-1.賦香率の違い

賦香率とかそもそもなに?ってところからご説明します。

読み方もわからなそうな言葉ですが
フコウリツと呼びます。
縁起の悪そうな響きですねw

 

簡単にご説明すると、香水全体の中に何%の香料が使われているか?です。

このパーセンテージによって香水の種類が変わってきます。

さらに香水の付け方持続時間も変わってくるので、覚えておきましょう。

 

賦香率、香水の種類は以下の通りです。


オーデコロン

賦香率:3~5%

持続時間:短い(2時間くらい)

オーデコロンはシトラスベースが多く、さっぱり使えますが持続時間が短いのが特徴です。トルコでは食事前の手洗いにオーデコロンを使ってたりするくらいほぼエタノールなのです。

 

【付け方】

面でつけると言われています。表現が分かりづらいですが結構つけても大丈夫です!スプレーなら2プッシュくらいつけてもOKです。


オーデトワレ

賦香率:5~10%

持続時間:普通(3~4時間 香料によってはもっと香る)

オーデパルファムと並び日本で一番流通しているのがトワレです。

男性の香水のほとんどがオーデトワレですね。

 

【付け方】

線でつけると言われていますが、ほとんどがスプレータイプなのに

「どうやって線でつけんるんじゃい!」というのが本音ですw

オーデトワレになると香料でだいぶ違うので1プッシュ、多くて2プッシュがいいです。


オーデパルファム

賦香率:10~15%

持続時間:5時間~半日

オーデトワレと並んで流通量が多い種類。
オーデトワレよりも深みや濃さがあります。

持続時間が長い香水をお探しの方はオーデパルファムで探すといいですよ!

 

【付け方】

こちらも線でつけた方がいいと言われていますが、同じくスプレータイプが多いので線も何もありません。

1プッシュで十分香るものが多いのでつけすぎには注意してください。


パルファム

賦香率:15~25%

持続時間:半日、長くて一日以上

パルファムは日本人に馴染みがない人が多いですが、実は香水とは本来パルファムのことを指します。数ミリリットルという少量で売られていますが、価格は一番高いです。すごく濃密で深い香りが楽しめます。

 

【付け方】

点でつけます。こちらに関してはその通りです。

スプレータイプではなくキャップで、ちょんと一滴つけるだけで香ります。

3-2.同じ銘柄でも賦香率が違うとレシピも違う?

非常にややこしいことに賦香率が違うだけの銘柄とレシピが違うものが存在するので気をつけたいところです。

どういうことかと言うと、例えば
モンパリ オードパルファムとモンパリ オードトワレ

単に賦香率だけが違うだけでなく、香りも全く別物です。
ちょいちょいあってミスディオールなどもこのパターンなので香水を選ぶ時に気をつけましょう!

3-3.賦香率の違いはどうやってわかる?

賦香率の違いで香水の種類が違うのは、分かりました。ではどうやって見分けるのか?って気になりますよね。

実は普通にパッケージやボトルに記載があります。

例えばこんな感じで記載されています。      

 

オーデコロンであれば【EAU DE COLOGNE】

オーデトワレであれば【EAU DE TOILETTE】

オーデパルファムなら 【EAU DE PARFUM】

パルファムであれば  【PARFUM】

と記載されています。

上の写真にはボトルに書いてありますが、書いてない銘柄もあります。その場合は箱をチェックするか、ボトルに貼ってあるシールを見ましょう。

これを理解しておけば持続時間が長い香水が欲しかったり
銘柄が同じでも間違わないので覚えておきましょう!!

おわり

今回はここまでです!

香調

トップノート、ハートノート、ベースノート

香水の賦香率の違い

これらを覚えておくだけで香水の楽しみ方がだいぶ変わってきます。

 

香調を知ることで、自分の好きなジャンルを理解しやすくなりますし、

トップノートなどの香る順番を知ることで香水のストーリーを楽しむことができます。

賦香率の違いを理解することで、自分の好きな香りの持続時間の目安もたてられるようになるので、デートなどお約束がある時にどのタイミングでつけようかなど考えられるようになります。

 

次回の

【Your Fragrance Story】

基礎的な纏い方

上級者向けの纏い方

香水の使い方を中心

ご説明していきます!
楽しみにしててくださいね!!

Your Fragrance Story パート1も最後まで読んでいただきありがとうございしました♪

 

またパート2でお会いしましょう。